.yag_ays_history

... and stuff.

はてなブログの別ドメインで新しくプログラム関連のブログ(やぐブロ)を初めるなど,色々と新年の目標に向けて準備を進めている.三日坊主にならないよう頑張ろうとは思うが,今までの経験上あまり力を入れすぎると後々続かないので,リラックスして自分のペースを見つけていきたいところ.


今年一発目の映画として,iTunes Storeで「127時間」を借りて観る.この映画は色々と前提が崩れていて,普通の映画と比べてかなり違った楽しみ方が出来た.まず,題名とパッケージの絵だけで物語の大まかなストーリーから終わり方まであらかた予想できるようになっていて,映画を見ていても次に起こることはだいたい分かるようになっている.次に起こることがあらかたわかっていても,それでもスクリーンから目を離さずには居られないほどの構成と映像作りは非常に素晴らしい.また,非常に主観的な描き方をされているため,あたかも自分が極限状態を味わって思考をトレースしているようで,映像の面白さと相まって非常にリアルに興奮することができる.
映画とは直接は関係しないが,観た後にベア・グリルスの「Man vs Wild」を思い出した.あの番組も,エンターテインメントとして非常に面白い.趣旨としては冒険番組なのだが,面白さを感じる部分がすこしずれていて,ペア・グリルスが普段人間が食べないものを食べているところを見て楽しんだり,恐らく一生使わないであろうサバイバル術を知ることで知的興奮を得たりといったことができるよう,うまくエンターテイメント化されているように感じる.視聴者はペア・グリルスの冒険を擬似的になぞりつつ,しかし擬似的であるとわかりきった上で違った楽しみをしている.そういえばこの話題に関連して,昔の情熱大陸で理論天文学者の小久保英一郎氏を取り上げたときに

探検は知的情熱の肉体的表現である

というスコットランドの南極探検家の言葉が紹介されていたことを思い出した.結局のところ,冒険心も知的興奮なのだ,と.