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瞑想空間 ― meditative spaces

http://blog.iaspectrum.net/2012/03/03/meditative_spaces/
上の記事の内容に惹かれて購入した．本の素晴らしさもさることながら紹介記事の内容も非常に簡潔で読書の手助けになるものだったので，実際に本を読んでいてとても心地よいものだった．建築には殆ど知識が無く疎いので価値や意味付けなどは理解出来ないところが多いのだけれども，この本の著者が分類した瞑想空間の4グループである「簡素」「転換」「焦点」「自然の活力」に照らし合わせながら眺めると理解の手助けになって良い．本を一通り読み終わる頃には，瞑想に適した「非日常」という空間デザインを敢えて設計するには，4つのキーワードをいかに組み合わせるのかということが重要だと納得できると思う．
そういえば以前観光で龍安寺に赴いた時，実際に石庭の枯山水を見た時より寺の裏にまわって縁側の向かいにある苔むした石や竹柵をぼんやり眺めた時の方が，どちらかと言うと心が落ち着いて良い雰囲気だと感じた気がする．どうやら個人的には日常空間の延長でありながら「裏」な空間が好きらしい．家と家の隙間や路地裏であったり，ちょっとした家具の配置から生じるくぼみであったり，理路整然と整った空間に憧れつつも，そういう歪さになんとなく心が惹かれてしまう．