.yag_ays_history

... and stuff.

家の棚に眠っている本を電子化しようと自炊をしつつ昔読んだ本を眺めていたら,「ライフゲイムの宇宙」の原題が"The Recursive Universe: Cosmic Complexity and the Limits of Scientific Knowledge"ということに気付く.最近LISP(Clojure)を書いており再帰が頭の中でぐるぐる回っていたところだったので,これってそんな本だったっけ,と中身を読み返し始めた.
この本は恐らく自分が一番最初に買った理学情報系の専門的な本だ.中学生の頃,ちょうどアニメの攻殻機動隊が始まるか始まらないかくらいの頃に,原作の漫画でこの本の存在を知って,近くのジュンク堂で1冊だけ残っている黄色い表紙のこの本を手に取ったことは今でもよく覚えている.普段買うことのない専門的な本という以上に,本の値段も当時の自分にしては飛び抜けて高額で(¥3,700+税),レジに持っていくのに少しばかり勇気が必要だった.その頃はプログラムなんて書けるわけもなく,ライフゲームも何のゲームなのか良く分からず,そして"RECURSIVE"の意味すら分からない,そんな時代に読んだ初めての本である.ライフゲームの奇妙さや,フォン・ノイマンという人物の存在,そして情報科学の面白さにのめり込む第一歩だった気がする.それが今となって,"RECURSIVE"の意味も分かり,幾分プログラムも書けるようになり,情報科学にも少しばかり明るくなってから思い返していると,色々と感慨深いものがある.
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ライフゲイムの宇宙

ライフゲイムの宇宙